合併と分割の違い
医療法人の合併・分割は、複数の医療機関の統合や事業の再編に用いられる制度です。それぞれ、次のような違いがあります。
| 制度 | 内容 |
|---|---|
| 合併 | 消滅する医療法人の権利義務の全部を、存続する法人または新設する法人へ承継します |
| 分割 | 事業に関する権利義務の全部または一部を、他の法人または新設する法人へ承継します |
合併には「吸収合併」「新設合併」、分割には「吸収分割」「新設分割」があります。
分割は全ての医療法人が利用できるわけではありません。社会医療法人、特定医療法人、持分の定めのある医療法人、医療法第42条の3第1項の実施計画の認定を受けた医療法人は対象外です。
手続きの基本的な流れ
合併・分割は、おおむね次の順序で進めます。
- 所轄庁への事前相談と承継内容の整理
- 合併契約・吸収分割契約・新設分割計画などの作成
- 法人内部で必要な同意を得る手続き
- 都道府県知事への認可申請
- 認可後の債権者保護手続き
- 登記と所轄庁への届出、関連手続き
社団医療法人では、合併契約や分割契約・計画について、総社員の同意が必要です。財団医療法人では、寄附行為の定めや理事の同意要件を確認します。
認可には医療審議会の意見聴取が必要です。また、都道府県をまたぐ吸収分割では、関係する全ての都道府県知事の認可が必要となります。
社員総会等の手続きについては、社団医療法人の合併・分割・解散と社員総会の関与もご覧ください。
認可後も公告・登記が必要です
認可の通知があった日から2週間以内に、財産目録・貸借対照表の作成、債権者への公告、判明している債権者への個別の催告を行います。異議を申し出る期間は、2か月以上確保する必要があります。
異議があった場合は、弁済・担保提供等の対応を検討します。ただし、債権者を害するおそれがない場合には例外があります。
合併・分割の効力は、所定の登記によって生じます。登記後は、遅滞なく所轄庁へ届け出ます。
東京都では申請受付期間が設けられているため、最新の認可申請スケジュールを確認し、公告期間や登記まで見込んで準備しましょう。
許可・契約・職員の承継を確認しましょう
合併では権利義務を包括的に承継します。分割では、契約・計画に定めた承継範囲を確認することが重要です。
医療機関の開設許可等が承継される場合でも、変更届などの手続きは確認が必要です。不動産登記、保険医療機関の指定に関する対応、賃貸借契約や金融機関との契約も、事前に関係先と調整します。
また、医療法人の分割には労働契約承継法が準用されます。職員への通知・協議・異議申出など、必要な手続きを確認しましょう。
まとめ
医療法人の合併・分割では、認可申請だけでなく、債権者保護、登記、許可・契約・雇用の承継までを一体として準備する必要があります。
法人の種類や承継範囲を確認し、所轄庁や各専門家と早い段階から調整することが大切です。
医療法人の再編に伴う手続きについてご相談ください
すぎばやし行政書士事務所では、医療法人の合併・分割に伴う行政手続きや必要書類、進行スケジュールの整理をサポートします。登記・税務・労務については、司法書士・税理士・社会保険労務士等と連携して対応します。
新宿区高田馬場を拠点に、東京23区・多摩地域を中心として対応しています。
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